音楽・ジャズ・ポップス

ビートルズ入門その2 初期のアルバム紹介(ビートルズで英語も学ぼう)

ビートルズはポピュラー音楽の原点と言っても良いと思います。今活躍しているアーティストはほぼ全員ビートルズの影響を受けているんです。そんな偉大なバンド、ビートルズは今聴いてもとっても新鮮だし、カッコいい。それからもう一つ。ぼくは30年間高校で英語を教えました。つまり、英語で飯を食っていたのですが、若い頃、英語の勉強をするのにビートルズの歌詞をほとんど覚えていたのがとても役に立ちました。それで、ここではビートルズで覚えられる大切なフレーズもご紹介したいと思います。

ビートルズは全部で13枚のアルバムを出しています。そこに、アルバムに収められなかった曲を集めたパストマスターズ1、2を加えて15枚。これがぼくたちの愛するビートルズの全てです。ぜひ全てのアルバムを聴いてほしいと思います。しかも、CDで。もちろんできればLPで。ストリーミングは音楽を聴く方法として、あまりオススメしません。それは、ビートルズ入門その1でもお話ししました。
さて、今日はその中でも初期と、中期のアルバムをご紹介したいと思います。それからビートルズの前期、中期、後期は正式に決まっているわけではなく、人それぞれの主観なのです。ですからここでの分け方はもちろん、ぼくの主観です。
ぼくが分類するビートルズの初期と中期のアルバムは次の6枚です。ぼくが考える初期とは、ビートルズはまだユニークな存在ではなく、数あるロックバンドの一つだった時代。中期は個性を発揮し始めた時代。後期は、ビートルズを古典にまで高めた創造性、芸術性、音楽性を発揮した時代と定義しています。今回は初期のアルバムをご紹介します。

  • 1 Please Please Me
  • 2 With The Beatles
  • 3 A Hard Day’s Night
  • 4 Beatles For Sale

1 Please Please Me

ビートルズのファーストアルバムは、「プリーズ・プリーズ・ミー」。ちょっとだけ英語を解説すると、最初のpleaseは、「どうか」という副詞。二つ目のpleseは、「喜ばせる」という他動詞です。これは命令文になっていて、「どうか、ぼくを喜ばせて」という意味になります。

このアルバムの聴きどころは、シンプルな若々しさ。エレキギター、エレキベースを使っているけど、もうアコースティックと言ってもいいぐらい。表題曲も素晴らしいけれど、デビュー曲の “Love Me Do”も良いですね。ちなみに最後の Do は強調のDoです。「ぼくをあ・い・し・て!」って感じになります。昔のロックンロールは、ジャズと同じ三連譜のノリで、スウィングしているところがまたいいですね。”P.S I Love You”はポールの美しい声が聴きどころ。そして、”Twist And Shout”は、ジョンの文字通りシャウトがすごくカッコいいですね。
ビートルズの四人には個性があって、ジョンはやんちゃなくせに内向的。ポールは美しい歌声で外向的。ジョージはリードギター担当で、ひかえめな性格。リンゴは陽気なドラマー。そういう性格がサウンドに反映しているところも楽しいですね。

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2 With The Beatles

セカンドアルバムは、ウィズ・ザ・ビートルズ。ジャケットがかっこいいですね!撮影はロバート・フリーマン。この人は、この後の4作品のジャケットも撮影しているのです。

このアルバムの聴きどころは、ポールが歌う “All My Loving” ポールらしさが出たメロディアスな曲です。そして”Don’t Bother Me” この曲ではジョージの歌声を聴くことができます。この曲がジョージが書いて初めてアルバムに入った曲です。Leave me alone! 「ぼくを放っておいてくれ」Don’t bother me. 「ぼくにうるさくつきまとわないでくれ」英語でもよく聞く表現です。内気なジョージらしい曲ですね。そして”Please Mr. Postman” これは黒人系のモータウンレコードから出ていた、マーヴェレッツの曲のカバーなんですけど、良い曲ですよね。若々しいジョンの歌声には魂があるんですよね。ただ、ノリ(グルーブ)という観点で見ると、やっぱりマーヴェレッツにはかなわないよなーって、ジャズ好きのぼくは思ってしまいます。

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3 A Hard Day’s Night

3枚目のアルバム”A Hard Day’s Night” このアルバムから、ビートルズらしさが感じられるようになります。アイドルグループなんですけど、ちょっと違う、みたいな。同タイトルで、映画も作られました。アイドルグループのための映画で芸術性はありませんけど、ファンにはとても嬉しかった。タイトル曲の”A Hard Day’s Night”は、「大変だった一日の夜」という意味。最初のギターのコードがすごくカッコいい。でもこのコード、いまだに何のコードか論争があるんですよ。ぼくが好きなのは2曲めの”I Should Have Known Better” ぼくが初めてビートルズを聴いたのがこの曲で、ぼくはまだ小学6年生だったのですが、こんな曲、聴いたことがなかった。衝撃でした。あと、英語的にもすごく良い例文です。should+動詞の原形は「〜すべきだ」という意味なのですが、should have+過去分詞になると「〜すべきだったのに」って後悔を表す意味になります。だから、「もっと良く知っておくべきだった」(きみみたいな女の子のことは、と続きます。)という意味になります。受験勉強には必須の英語表現ですね。

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4 Beatles For Sale

4枚目のアルバム、初期最後のアルバムはビートルズ・フォー・セール。for saleというのは、「売り出し中」という意味で、よく使われる英語表現です。ただ、このアルバムは評価が分かれています。地味だ、という人と、しぶくて良いという人と。ぼくは、ビートルズの初期の終わりと位置付けます。もうただのアイドルでは先がない、みたいな。中期の第1作が「ヘルプ」になるのですが、その飛躍が素晴らしい。飛躍の前のタメみたいな感じのアルバムかなと思います。このアルバムでぼくが好きな曲は、”Mr. Moonlight” ”No Reply” ジョンの歌声が素晴らしい。英語表現としては、”Eight Days A Week”を取り上げたいとおもいます。A Weekは、副詞表現で、「1週間に」という意味。なのでこの曲は、一週間に8日という意味になります。「1週間に8日、君を愛したい」という風に。

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以上でビートルズの初期のアルバムのご紹介を終わります。次回は中期のアルバムをご紹介しますね。

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ABOUT ME
つじもと ひでお
こんにちは、つじもとひでおです。大学卒業後、ビール会社に5年間勤めたあと、30年間、高校で英語を教えていました。部活動はジャズバンドの指導もしていました。現在も、新潟ジュニアジャズオーケストラで小学校から高校までの子どもたちにジャズを教えています。